そのまま使っていませんか？化粧品の使用期限と正しい保管方法

毎日のように使っている、スキンケア化粧品やメイクアップ化粧品。

さまざまなアイテムを開封して同時並行で何年も使っていませんか？フタを開けっ放しにしたり、スパチュラが付いていたのに面倒だからと指で取っていたりする方、多いのではないでしょうか？

その使い方、とても化粧品を劣化させている可能性があります！

化粧品の使用期限と、化粧品を長持ちさせる使用方法と、保管方法についてマスターしましょう。

「化粧品の使用期限」

多くの日本製の化粧品は使用期限の表記がありません。これは適切な条件下で製造後から３年以上品質が安定している化粧品は、使用期限の表示対象にはならないからです。つまり、多くの化粧品は製造後から３年が使用期限と考えられます。

しかし、開封前と開封後では使用期限が異なってきます。１度開封すると、空気中の雑菌の混入や、指や肌に触れることによる２次汚染などにより、品質が低下していくからです。

海外製の化粧品には、開封後の使用期限表示がされている物が多くあります。使用期限が設けられている化粧品は、そちらに準じます。

例えば、去年購入した化粧品がまだ残っていたりしたら…

開封時に変な臭いがせず、分離していない、変色していないなど、購入時と同じ状態を保っている場合は、まだ使用することが可能です。しかし、

また、体質や体調、季節や年齢などによって、使用中または使用後に、ほてり、かゆみ、赤み、痛み、腫れなどの異常が肌にあらわれることがあります。その場合は使用をやめ、必要に応じてかかりつけの医療機関の受診をおすすめします。

化粧品の寿命を縮めてしまう使い方

中身に直接触れること

広口容器のジャータイプの化粧品などを使用する場合は、雑菌が入りやすいのでスパチュラなどを使いましょう。指で直接クリームなどを取ることは、化粧品の劣化の大きな一因になります。

また、一度取り出した化粧品をもう一度容器に戻すことは絶対にやめましょう。雑菌の繁殖を招く原因になります。

フタをしっかりと閉めること

できるだけ空気に触れさせないことが、化粧品を長持ちさせるポイントです。

空気中の酸素に触れることで「酸化」が起きると、化粧品の変質や変色の原因となり、化粧品が本来持っている効果を発揮できなくなってきます。また、フタが閉まっていないことで異物混入の原因にもなります。

フタをきちんと閉めるために、容器のフチに中身が付いている場合は、こまめに拭き取り綺麗にしましょう。また、

パフやスポンジ、メイクブラシが汚い

パフやスポンジ、メイクブラシを定期的に洗っていますか？

お肌に直接触れる物だから、化粧品の油分だけでなく、皮脂や汗も付着し雑菌が繁殖しやすい環境が整っています。そんな汚れを落とさずに、長く使い続けるということは「肌に雑菌を塗りつけている」ことになります！ニキビや肌荒れなどのトラブルの原因かもしれません。また、化粧ノリがどんどん悪くなっていきます。

ニキビについては以下で詳しく記述しています。

毎日のメイク後は、ティッシュペーパーにメイクブラシを軽く押し当てて、優しく汚れを拭き取る程度で十分です。（＊ポイントとしては力強くしないことです。優しく洗わないと、形が崩れるなど劣化してしまいます。）

また、ボリュームの大きいフェイスブラシやチークブラシなどは、たまにクシを通すと良いです。ほぐすようにソフトにブラッシングすることで、内部の汚れがかき出すことができます。

スペシャルケア

＊スペシャルケアとして、メイクブラシを柔らかく長持ちさせるために天然椿油でトリートメントしてあげるのもオススメです。ブラシを洗浄後にしっかりと乾かし、椿油を１滴手の平に付け両手に伸ばしてから、丁寧にメイクブラシの毛に付けていきます。

もちろん、椿油を付け過ぎると逆効果ですが、ほんのりオイルが付くことで肌触りがよくなり、化粧ノリもアップします。

「化粧品の保管場所」

化粧品の開封後は、速やかに使い切ることがとても大事ですが、使い切るまでの保管条件も品質の低下に大きく関与しています。開封時の状態をできるだけ維持するには、品質を低下させる要因となる「温度」「湿度」「光」を回避することがポイントです。

化粧品の中味保証試験では、―２０℃〜５０℃の過酷な状況下で行われています。そのため、日常生活のなかで通常の温度範囲であれば、なんら問題はありません。寝室のドレッサー、洗面所、メイクボックスの中など、化粧品の置き場所は皆さんの生活パターンによって様々だと思います。「こういう所においてはダメ！！！」というポイントを押さえていきましょう。

ドレッサーや洗面台の上に化粧品が置きっぱなしになって、太陽の光が当たっていませんか？

ストーブやヒーターなど暖房器具の近くに化粧品を置いていませんか？

日中の屋外駐車した車の中に化粧品を置きっぱなしにしていませんか？

浴室に化粧品を置きっぱなしにしていませんか？

上記のような場合は、化粧品の品質変化だけでなく、容器の破損や液漏れの原因にもなります。また、洗面所は浴室が近いので、高温多湿になりやすく、温度変化も激しくなりやすい場所です。ですから、洗面所にメイクアップ化粧品を置いておくのは、あまりオススメできません。とくに、ファンデーションなどのパウダー類は、水分を吸収しやすく、変質につながるからです。もし洗面所に化粧品を置くならば、換気扇を回して、すばやく湿気と熱気を逃しましょう。

冷蔵庫での保管

基本的に、化粧品は温度変化が少なく、直射日光が当たらない常温の場所に保管して欲しいです。冷蔵庫からの出し入れによる温度変化が原因で、品質の安定性が損なわれることもあります。また、クリームや乳液などは、冷蔵庫で長く保管すると分離する可能性もあります。

化粧品を冷蔵庫で冷やし保管する美容法は、保証上必要な商品や、冷やして使用することで心地よさや効果実感が得られ、注意表示などを付加することで品質上問題ないと判断された「特別な商品」に限定した方が良いです。

メイクブラシの保管方法

ブラシ類も直射日光が当たらないように気を付けて欲しいです。とくに天然毛のブラシは、劣化が早まってしまいます。

普段は、日光が当たらないところで、毛が他のブラシと擦れ合わないよう寝かせるか、毛先が潰れて変形しないよう立てて保管しましょう。

「まとめ」

いかがでしょうか。皆さんのドレッサーやメイクボックスに、古い化粧品が眠っていませんか？変な臭い、分離、変色など、変質してしまったものは思い切って捨てましょう！

毎日のちょっとした習慣が、お気に入りの化粧品を長持ちさせることができます。また、綺麗な素肌や、肌が喜ぶメイクアップをするために、化粧品道具のケアも習慣づけましょう。